ちょっと難しいけど、杉本さんはすごく共感が持てる方でした [日記]

昔、設計の授業で競い合ってたヤツに
威哥王:http://www.xn--kwrt2jp9z44w3ud.com/
『なんでこのデザインになったの?』

と聞かれて答える事が出来ませんでした。色々考えた結果ではあるんですが、論理的な結論では出せないのが僕の頭で、いつしか自分はデザイナー気取りなのかと迷ったりもしました。これが自信を持てなかった理由の1つでもあります。

今日、ある方の講演会に出席しました。無印良品の店舗を手掛ける杉本貴志さんです。武蔵野美大の先生もされている方で、現在都内某所で展覧会もされています。この方のお話の中で妙にズキンと感じた部分がありました。

『デザインするってのは興味が持てるって事だ』
巨人倍増:http://www.xn--gmq15an1qquf.net/
キレイなものがデザインではなく、心が触れてくるようなものを言うんじゃないか?って意味。

『デザインが密集すると区別が付かない』

個性が見づらいと、デザインそのものの目的も価値も薄れるってこと。

『気配に同調する事ができるのがデザインの意義』

空間はデザインしなくてもある。その空間に落ち着かせる気配や情感を組み立てるのがデザインだ。

『完成したものよりも不完全なのを使いたい』

自分のテイストを加えられる喜びがある。

『日本人は世界的に見て変』

安全・清潔すぎて、世界標準だと日本人は水を飲んで腹痛を起こすし、満足しない部分が往々にしてある。

『商品を作るためにデザインがある?』

商品化を考えるデザイナーが蔓延すれば、個性が見づらくなるのでは?

『住宅メーカーの作った街に何を感じる?』

僕が一番感じている事。質が良くても情感や雰囲気、風情や背景が一切無い。簡単に言って、自分の住まいだという認識を持てない街が増えている。

などなど、ちょっと難しいけど、杉本さんはすごく共感が持てる方でした。

『なんでこのデザインになったの?』

という問いに対して、杉本さんは説明できない事が多いそうです。でも『先人たちの作った原型が心のどこかにあって、自分なりに広げた結果でしかない』とおっしゃってました。巨匠とは広げる幅が違うだろうけど、僕自身の持つ何かを広げた結果の感性を形にする…そんな風に考えるだけで気が楽になりました。

学生たちが眠る中、社会人として久々に聞いた講演会は、ものすごく有意義な時間を僕にくれました。
紅蜘蛛:http://www.xn--19zl5rhf54s3ve.net/
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